新日本婦人の会は、6月15日に「女性の健康が守られるために、学校・公共施設のトイレで生理用品常備と相談環境の整備を求めます」との要望書を提出し、7月20日に、担当課:教育委員会学校教育課(保健体育係)、人権男女共同参画課、生活福祉課(保護第一係、自立支援係)と懇談しました。新婦人は「学校と福祉を考えるチーム」のメンバー6人で、メンバーでもある私も参加しました。 昨年5月14日には教育委員会と懇談をしており、その後新婦人松江支部は5月から7月にかけて高校生大学生専門学校生にアンケート「みんなの生理きかせてアンケート」を実地。149名の回答を得ました。私はその中間報告、最終報告の内容を6月議会、11月議会で取り上げ、「学校や公共施設に生理用品を」と訴えてきました(動画 https://youtu.be/_miVYXKjWZY で報告あり、ぜひごらんください)。 アンケート結果をもって、教育委員会だけでなく関連する課に集まってもらい懇談しようと本年1月に予定していたものが、コロナ禍で延期となりこの7月に行われました。
この度の要望書は「1松江市の公共施設に生理用品を常備するための検討を始めてください」「2児童生徒が安心して通学でき、健康で衛生的な生活を保障するために、松江市立の高校、小中学校のトイレでの生理用品常備に向けて検討を始めてください」という2項目です。 昨年1年間、全国的にコロナ禍での女性の貧困が浮き彫りになったことはもとより、そもそも人権の観点から、「トイレットペーパーと同様に手に入りやすく」という世論に動かされ、生理用品のトイレへの設置が進んできました。私たちもさまざまに行動してきましたが(県や社協とも懇談)、松江市の態度は昨年の5月から変化がなく「生理用品が買えないほど貧困なら相談センターへ」「学校では保健室にとりにきてほしい」「衛生的に配置するのは困難」「トイレへの設置は考えていない」と繰り返してきました。 この日も冒頭回答を各課が行いましたが、昨年の答弁と変化がなく、「検討をはじめてほしい」という、松江市での議論のスタートを求める控えめなものであったにも関わらず全く変わらない回答でした。 改めて、新婦人松江支部成瀬さんが作成した「学校のトイレに生理用品を」というスライドを使って説明し「なぜ今トイレに生理用品を、なのか」アンケートから子どもたちの声(「夜用をつけて一日中変えなくてもいいようにしている」「突然生理がきたときナプキンがなくて困る」「トイレに常備してほしい」「女性だけお金がかかるのはおかしい」「生理の時学校や部活がつらい」など)を紹介しながら全国の動き、人権とプライバシーの問題、実践している学校の「生理用ナプキンください、もう言わなくていい」という声や県内で実施している出雲市や邑南町での生徒の声(「トイレに持って入るの恥ずかしかったけど安心」など)を紹介しました。「子どもには安心して学習する権利がある(学習権)」「生理用品は、トイレットペーパーのように当たり前に使っていいもの(人権)」性と生殖に関する健康と権利に基づき生理のことを話したり、困っていることを一緒に考える「安心して過ごせる学校にしたい」と訴えました。
参加したメンバーから、「保健室にとりに行きづらい子もいること知ってほしい」「保健室に行く一択ではなく選択肢を」「先生が休みの日もある」「教育は積み重ねであり、生理になるのも1回2回ではなく、相談にきてもらいたいとしてもたった一回しかチャンスがない訳ではない」「試験的に行って、相談に行くきっかけづくりにもなるのでは」「いたずらがもしあれば子どもたちが話し合っていけばよいのでは」などの訴えがありました。
保健体育係からは「困ったときに相談する力を身につけてほしい」「保健室には着替えもある」「自分から動ける子を育てたい」「保健室にきてもらうことで適切な支援ができる」「トイレにおくとどんどん使われてしまう懸念がある」「学校以外でもどのトイレにもあると錯覚されると子どもが困る」などの回答でした。
私の方からはいたずらの防止などには性教育が重要だと考えるが、生理についての学習や性教育の現状、子どもの声をアンケートなどで聞いてもらえないか、財政について養護教諭自身が心配しているのが残念、保健室においているナプキンの財政状況の3点を質問しました。
「性教育は小学校では行っていない、性を認め合う人権教育を行っている。宿泊研修の前に独自で行っている学校もある。中学校では学習指導要領にのっとって保体で第二次性徴などについて学習する」という回答。「小学生の方が大切では」と参加者から声も上がりました。
「検討する」という回答はもらえないまま懇談は終了しました。 新婦人松江支部学校福祉を考える会として今後も「トイレットペーパーと同じように公共のトイレに生理用品」がおかれる社会となるよう実践もし、要望も続けていこうと話し合いました。 #新婦人 #生理の貧困

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