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  • たちばなふみ

松江の上定市長は住民投票に対して否定的

松江市議会では現在、住民投票条例制定に関する臨時議会が行われています。 条例案には市長が意見を付けて議案として議会に提出されます。8日に市長提案、9日に請求人の陳述、本日10日は議案質疑が行われました。

日本共産党は、地域や住民生活に重大な影響を及ぼす問題について、住民が意思を表明する機会として住民投票を重視すべきという立場でこの臨時議会に臨んでいます。市民が一つ一つの政策について意思表示できる最後のよりどころとして地方自治法により認められているのが住民投票であり、直接民主制は間接民主制の限界を補完するものですが地方自治の基本は「住民が主人公」であることです。住民みずからの意思を直接投票というかたちで示す運動が松江市で2度もおきていることは地方自治の新しい発展です。

しかし市長は住民投票に対して否定的意見を一貫して述べています。 その理由が、「市民に責任をおしつけることになりかねない」という考えです。住民投票は地方自治法によって認められており、市長や議会はその結果を尊重することが求められていますが、決定をするのは市長であり、住民の意見を聞くという点でもっとも適したものです。住民投票を行わないのであればどのようにこれから市民の意見を聞くのでしょうか。 市長は議案質疑において共産党市議団の質問に対し、2月15日の全員協議会で会派の意見を聞くことが「賛成反対保留の背景にある市民の意見の内実を聞くことだ」と答弁しました。 たった4回の住民説明会で意見を聞く場ではなかったのに住民の意見は十分聞いたとし、原発に関する賛否や政策を訴えずに当選した議員の意見が市民の原発に対する不安の内実を示せるでしょうか。

また、市長は「市民の安全安心が最重要」と言いながら「産業立地による地域経済の維持」「地元企業の生産活動の活性化」「雇用の保持創出」があたかも原発によってのみ可能という考えを示しました。 私たちは危険な原発に頼らない、安心安全の再生可能エネルギーの普及、研究、発展でこそ地域経済の発展、雇用の創出ができる、そのために国は政策を転換するべきと訴えています。ひとたび事故が起きれば、産業も、地域も、ふるさとそのものが奪い去られる、このことを福島の原発事故は現実に私たちに示しました。

もうすぐ11年目の3.11がめぐってきます。あの福島原発も、その時点で適合性審査に合格していたのだ。規制庁の元長官が、合格は安全ではないと警鐘をならしています。

私たちの将来、子や孫世代、そして核のゴミ問題では10万年もの未来にかかわる事柄です。 条例案には住民にあらゆる情報を提供し、安全性だけでなく危険性、原発以外の道、肯定派否定派さまざまな角度でシンポジウムや公聴会を行い市民が原発について考える機会の確保することを提案しています。

15日には討論、採決が行われます。 そしてその後に、市長が可否判断の材料にするための会派意見をきく全員協議会が行われます。この開催に日本共産党は反対しました。適合性審査はまだ終わっていません。市長が事前了解するには時期尚早だからです。 このように拙速な進め方は、あまりにも市民の命を軽視してはいないでしょうか。

共産党市議団は「原発再稼働絶対ゆるさない」「命をまもれ」「市民の声をきけ」

このことを訴えてまいります。

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